米メタ、児童性的虐待コンテンツを当局に直接通報へ インドで合意

画像提供, Getty Images
ディイヴァ・アーリア(BBCワールドサービス)
米ソーシャルメディア大手のメタはこのほど、自社プラットフォーム上でインドにおける児童の安全に関わる事案を認識した場合、インド当局へ直接通報することで合意した。メタをめぐっては、同社が運営するインスタグラムで、人工知能(AI)で生成された児童性的虐待素材(CSAM)を使った広告が掲載されていたことが、BBCワールド・サービスの調査報道チーム「BBCアイ」の取材で明らかになっていた。
7月に公表された調査では、インスタグラムがインド国内でCSAMを宣伝する有料広告を掲載していたことが判明した。
これを受け、インド政府はメタに対し、同社プラットフォーム上からCSAMを宣伝するすべての広告とコンテンツを削除するよう命じていた。
メタはこれまで、児童搾取の疑いがあることを認識した場合、法的義務に従い、アメリカに拠点を置く全米行方不明・被搾取児童センター(NCMEC)に報告していると説明してきた。
NCMECは一元化された報告システムを運用し、関連情報を各国の法執行機関へ共有しているが、今後、メタがインドの当局にも直接報告するようになれば、現地当局は関連情報をより迅速に受け取れるようになる。
メタの広報担当者は、「当社のプラットフォーム上での子どもの保護は最優先事項だ。こうした犯罪の加害者が責任を問われるよう、政府と連携して取り組む」と述べた。
その上で、「この問題に対処する取り組みを総力を挙げて強化するため、メタは今後、子どもの安全に関する事案を、インド・サイバー犯罪調整センターが運営するサイバー犯罪ポータルへ直接報告する」と説明した。インド・サイバー犯罪調整センター(I4C)は、インド内務省の管轄下にある機関。
ただ、インド当局への直接報告をいつ開始するのか、具体的にどのような事案が対象となるのか、この仕組みが実際にどう機能するのかについては、メタは明らかにしていない。
今回の方針転換の背景には、児童性的虐待コンテンツがソーシャルメディア上で流通し収益化されていた実態をめぐり、インド当局や子どもの権利保護団体からの圧力が高まっていたことがある。
BBCアイの調査を受け、インド政府はメタに対し、インスタグラム上のCSAMを宣伝するすべての広告とコンテンツの削除を命じた。
インドの国家子ども権利保護委員会(NCPCR)も、メタに説明と関連資料の提出を求め、その後、正式な調査を開始した。さらに、メタのインド事業責任者を呼び出した。
一方、インド国家人権委員会(NHRC)も個別に、二つの政府省庁に通知を出した。同委員会は、メタのプラットフォームのシステムが当該コンテンツの選定、流通、拡散、あるいは収益化において役割を果たしていたかどうかを調べている。
インドで子どもへの暴力防止に取り組む250以上の団体からなる「ジャスト・ライツ・フォー・チルドレン」も、インド最高裁判所に提出した請願書の中で、BBCアイの調査結果を引用した。同団体は、ソーシャルメディア各社に対し、児童性的虐待素材を拡散している者を特定し、インド当局へ報告させるよう、裁判所に求めた。














