米コンサート会場オーナー、英歌手シーラン氏が「地域援助」寄付を要求と 親パレスチナ発言の前座降板で

屋外でマイクに向かっている白いTシャツ姿のシーランさん

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画像説明, エド・シーラン氏
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ナーディーン・サード

英歌手エド・シーラン氏のアメリカでのコンサートツアーで、サポートアクト(前座)の一人だった米ラッパーが、ステージ上で親パレスチナ的な発言をしたとして途中で降板させられたことを受け、ほかのサポートアクトのアーティスト全員が離脱した問題で、コンサート会場だったスタジアムのオーナーは16日、シーラン氏から「地域支援」のため自分が寄付する200万ドルと同額を寄付するよう求められたと明らかにした。

シーラン氏のサポートアクトだったラッパーのマックルモア(本名ベンジャミン・ハガティ)氏は今月初め、米ニュージャージー州で行われた2回のコンサートで「パレスチナを解放せよ」とスローガンを唱え、荒廃したガザ地区の映像を流した。

この件で数日間にわたって報道が続いた後の14日、マックルモア氏は、シーラン氏のツアーの出演者から外されたと発表した。

マックルモア氏はインスタグラムへの投稿で、自分に対するボイコットは、マサチューセッツ州にあるジレット・スタジアムのオーナー、億万長者のロバート・クラフト氏が主導したものだと説明した。

スポーツ・イベント運営会社クラフト・グループのオーナーで、ニューイングランド・ペイトリオッツのオーナーでもあるクラフト氏は16日、「本日、マックルモアが自分の寄付額と同額を寄付するよう私に呼びかける前に、エドから電話があり、この地域の人道危機への支援として、彼の寄付額と同額の200万ドルを寄付するよう求められた」と公表した。

「エドは今後、他の会場オーナーにも連絡を取る予定で、私たちの目標は、今後も協力して関係を築いていくことだ」とも述べた。

この発表に先立ち、マックルモア氏はパレスチナの団体に100万ドルを寄付すると別途表明し、クラフト氏に同額の寄付を求めていた。

黒いジャケットに白いワイシャツを着て、ニューイングランド・ペイトリオッツのキャップをかぶった男性

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画像説明, アメリカの億万長者ロバート・クラフト氏

クラフト氏は、シーラン氏に求められた200万ドルの寄付に同意したかどうか、また寄付した場合にそれが何に使われるのかを明らかにしていない。シーラン氏自身も、寄付やその他の慈善活動の計画についてコメントしていない。

ジレット・スタジアムがクラフト氏に代わり発表した声明の中で、クラフト氏は、パレスチナの人々を支持する発言をしている人々に、自分が長年にわたり「パレスチナ人に機会を与えるための取り組みを支持してきた」ことを知ってほしいと述べた。

さらに、「若いパレスチナ人とイスラエル人が協力してビジネスを立ち上げ、雇用を創出し、関係を築く」ために尽力してきたと述べた。

「私は人生の多くを、あらゆる人々の間に架け橋を築くことにささげてきた」、「私は、すべての命は守る価値があると強く信じている」とクラフト氏は述べた。

クラフト氏は、マックルモア氏が主張するように、他のスタジアムオーナーに働きかけてマックルモア氏を会場から締め出したかどうかについては言及しなかった。

シーラン氏は、マックルモア氏を自分のツアーから外すという決定はプロモーターによるもので、パレスチナ・ガザ地区の問題に関する公の議論には関わるつもりはないと述べている。

クラフト氏の2022年の結婚式で演奏したシーラン氏は15日、マックルモア氏がツアーのオープニングアクトから外されたのは自分の責任ではないと述べた。

ユダヤ系のクラフト氏は14日、自分の会場は「ヘイトスピーチの場を提供しない」として、マックルモア氏のジレット・スタジアム出演を禁止したと認めた。

さらに、グラミー賞受賞ラッパーのマックルモア氏に対し、「反ユダヤ主義的な発言を繰り返してきた長い経歴がある」と非難した。マックルモア氏はこれを否定している。

クラフト氏はさらに、マックルモア氏が「都合の良い情報だけを流し、(ガザ地区の武装組織)ハマスの行動を無視している」と述べた。

マックルモア氏は16日、シーラン氏のループ・ツアーで得た純利益100万ドル全額を六つのパレスチナ団体に寄付し、「議論を本来あるべき場所、つまりパレスチナの人々に戻す」と述べた。

そして、「これは人為的な不正義であり、即座の政治的変革が必要だと私は信じている」と、ソーシャルメディアに書いた。