故ダイアナ元妃の弟の回顧録にバッキンガム宮殿が反応、「悲しみは記憶をゆがめる」と

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エラ・キップリング記者、ショーン・コクラン王室担当編集委員
イギリス王室の公務を管理するバッキンガム宮殿は16日、故ダイアナ元妃の弟のエドワード・スペンサー伯爵が回顧録で、ダイアナ妃の死の数日後にチャールズ国王が「私たちは間もなく彼女のことを忘れる」と発言したと書いていることについて、声明を発表した。
スペンサー伯爵によると、ダイアナ元妃とチャールズ皇太子(当時)の息子で当時15歳と12歳だったウィリアム王子(当時)とハリー王子について、息子たちが母親の葬列に加わることを、ダイアナ元妃は望まなかったはずだと伯爵が主張したところ、チャールズ皇太子から「激しい怒り」を浴びせられたという。
伯爵の回顧録の抜粋を、英タブロイド紙デイリー・メールが掲載したことから、こうした内容が明らかになった。
これについてバッキンガム宮殿の報道官は、「原則として書籍についてはコメントしないが、国王陛下は、きょうだいの死による悲しみは理性を曇らせ、判断力に影響を与え、たとえ何年もたってからでも、他人が気づかないような形で記憶をゆがめる可能性があることを承知している」と述べた。
来週発売予定の「白鳥の歌:ダイアナ、私の姉」は、英王室を厳しく批判する内容だろうと予想されている。「白鳥の歌(スワンソング)」は、人が亡くなる直前に残した遺作を表す言葉。BBCニュースは、この著作の全文をまだ確認していない。
公開された抜粋によると、スペンサー伯爵は、王室の上級補佐官から、幼い王子たちが母親の棺の横を歩くことになると知らされ、それに反対したと主張している。
スペンサー伯爵は、その直後にチャールズ国王から電話があったと書いている。
伯爵は著書の中で、「(チャールズ皇太子は)電話口で、感情を爆発させた。彼はダイアナへの軽蔑の思いをため込んでいたと私はずっと思っていたし、彼女の死に世界がこれほど衝撃を受けたことにも彼は愕然(がくぜん)としたのだと私は思う。彼は自分のそうした気持ちを電話越しに、私に容赦なく浴びせた」と書き、さらに「『安心してくれ。私たちは間もなく彼女のことを忘れる』と、彼は低くうなるように言った」と続けた。
スペンサー伯爵がダイアナ元妃について書いたこの本は、イギリス王室にとってとりわけ難しい時期の幕開けとなりそうだ。
ダイアナ元妃は1997年8月、仏パリでカメラマンなどパパラッチに追われる中、トンネルでの衝突事故で亡くなった。36歳だった。元妃は非常に人気のある人物だっただけに、その死にイギリス国内は騒然となった。エリザベス女王をはじめ王室関係者が表立って感情や共感をなかなかあらわにしなかったため、国民の気持ちを理解していないと王室に非難が集中した。
ダイアナ元妃の葬儀では、弟のスペンサー伯爵が王室に対して毅然とした態度で気持ちのこもった弔辞を述べたことで、元妃の不慮の死を恨む気持ちが暗然として立ち込めた。
サセックス公爵ハリー王子は以前、12歳で母親の棺の後ろを歩くなど、「どんな子供にも求めるべきことではなかった」と述べている。
一方、2017年にBBCが行ったインタビューでは、「それが正しかったか間違っていたかについて、意見はない」と述べたが、「振り返ってみると」、その日に参加できたことを嬉しく思っていると語った。
こうした中、オランダでは16日、発売前のスペンサー伯爵の著書が盗まれたことが明らかになった。
BBCニュースが入手した情報によると、同著のオランダ語版4冊が、オランダの出版社が印刷所から倉庫へ輸送中のトラックから盗まれたという。














