ロシア機が英空母に「繰り返し接近」、英戦闘機が緊急発進し対応 ノルウェー海

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イギリス国防省は6日、ノルウェー海で2日、同海域で展開する空母打撃群にロシアの哨戒機が「繰り返し接近」し、英戦闘機が緊急発進して対応したと発表した。
ロシアのツポレフ142対潜哨戒機(コードネーム:ベアF)は2日、ノルウェー海上空を低高度で飛行し、英海軍空母「プリンス・オブ・ウェールズ」に「不必要に接近」したと、英国防省は説明。さらにロシア機が、ソノブイ(潜水艦の探知・追跡に使われるソナー装置)10個を海中に投下したとみられるとした。
同省は、ノルウェー海でのロシアの動きについて、「安全を欠いた、プロ意識に欠ける」行動だと指摘した。
今回の事案が起きる数週間前、英海兵隊は英仏海峡で、ロシアの「影の艦隊」に属する石油タンカーを拿捕していた。英軍トップは、同国が直面しているリスクと脅威が冷戦以来かつてないほど高まっていると警告している。
イギリスの空母打撃群は現在、北大西洋条約機構(NATO)の指揮下でアイスランド沖に展開している。計約1500人の英軍要員が乗艦している。
この空母打撃群は、空母「プリンス・オブ・ウェールズ」、45型駆逐艦「ダンカン」、F-35戦闘機、哨戒ヘリコプターの「マーリン」および「ワイルドキャット」で構成され、補給艦「タイドスプリング」の支援を受けている。
NATOが欧州の空母を用いて航空警戒任務を実施するのは、今回が初めて。
ロシア機が投下したのは、海面に浮上した状態で、ソナーを使って潜水艦やほかの船舶を探知する装置とみられる。
英軍は国際周波数でのロシア機との交信を試みたが、応答はなかった。
その後、F-35戦闘機2機が「プリンス・オブ・ウェールズ」から発進し、ロシア機を空母打撃群から遠ざけるために護衛飛行を行った。
ダン・ジャーヴィス国防相は先週末、「プリンス・オブ・ウェールズ」に乗艦する英部隊を視察した。
ジャーヴィス氏は、「我々は危険と不確実性がますます高まる時代に生きている。アイスランドを含む同盟国やパートナー国の支援を受けた今回のような展開は、NATOの一員としての抑止力と防衛力を強化するものだ」と述べた。
また、英放送局チャンネル4に対し、「ロシアの脅威は、水中、水上、陸上、空中、宇宙空間、そしてサイバー空間に至るまで、あらゆる領域に存在するという事実を、我々はしっかり見据えるべきだ」と語った。
英軍制服組トップのリチャード・ナイトン国防参謀総長は先月、BBCに対し、ロシアが「我々の防衛力を探り、それに挑み、試している」とし、「危険性を高め、一線を越えるというリスクを冒している」と述べていた。
NATOは、ロシアが2030年までに軍事力を行使する準備を整える可能性があると警告している。
英政府は先週、長らく遅れていた防衛投資計画を公表した。後任が決まり次第退任する見通しのキア・スターマー首相は、防衛費を150億ポンド(約3兆2500億円)規模で増額する方針を示している。防衛費の一部は、他の政府省庁の予算削減でまかなう予定。
野党議員や軍関係者は、この投資規模では、ロシアがもたらす脅威の大きさに対応するには不十分だと批判している。
防衛投資計画の実現に向けて以前提示された内容をめぐっては、政府内での対立が続き、先月には当時のジョン・ヒーリー国防相とアル・カーンズ軍務担当閣外相がそれぞれ辞任。スターマー氏が失脚する一因となった。
最大野党・保守党のジェイムズ・カートリッジ影の防衛相は、ロシアの行動について、与党・労働党が「めちゃくちゃな」防衛投資計画の資金の調達方法を確立する必要があることを浮き彫りにしていると指摘した。
「より手厚い福祉国家の構築よりも、防衛支出を優先してこそ、政府は英軍が必要とする資金を確保できる」と、カートリッジ氏は述べた。
こうした中、英政府は、神経剤「ノヴィチョク」の開発に関わったとして、7人の個人と二つの組織に制裁を科すと発表した。ノヴィチョクは、2018年6月に英南部ウィルトシャー・エイムズベリーでロシアの元スパイ親子の毒殺未遂事件で使用された。親子は命を取り留めたが、ロシアと直接関わりのないドーン・スタージェス氏が死亡した。
2024年に収監先の刑務所で死亡した、ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏も、2020年8月にシベリアを訪問中にノヴィチョクを盛られ一時意識を失った。










