ナチスが略奪した絵画、正当な所有者に返還へ アルゼンチンの不動産広告で発見

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ジェイムズ・グレゴリー記者
アルゼンチンの裁判所は4日、第2次世界大戦時にナチス・ドイツによって略奪され、2025年に同国で発見されたイタリアの名画について、正当な所有者の相続人に返還されなければならないとの判断を下した。
後期バロック期の「婦人の肖像」は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス近郊の住宅を紹介するウェブ広告に写り込んでいるが見つかるまで、80年以上、行方不明になっていた。
この住宅は一時期、戦後に南米に移住した元ナチス高官が所有していた。現在の所有者で、元ナチス高官の娘パトシリア・カドギエン氏は今回、この作品を隠していた罪で起訴されないことを条件に、返還に同意した。
この絵画は、1940年のナチスによるオランダ侵攻後、アムステルダムのユダヤ人美術商ジャック・グードスティッカー氏のもとから略奪された1000点以上の美術品の一つとされる。
アルゼンチン紙クラリンによると、グードスティッカー氏の唯一の相続人で義理の娘に当たるマレイ・フォン・サハー氏は、この問題への意識を高めるため、この作品をブエノスアイレスのホロコースト博物館に一時的に貸し出して展示する意向だという。
フォン・サハー氏は以前、「ジャックのコレクションから略奪された芸術作品をすべて取り戻し、彼の遺産を回復すること」が家族の「目標」だと述べていた。
この絵画は2025年8月、オランダ紙ADが、アルゼンチンの沿岸都市マル・デル・プラタにある不動産会社のウェブサイトに掲載された物件写真の中に発見した。住宅の居間の、緑色のソファの後ろの壁に掛けられていた。
パトリシア・カドギエン氏の父フリードリヒ・カドギエン氏(故人)は、ナチス指導者アドルフ・ヒトラーの副官ヘルマン・ゲーリング国家元帥の最高顧問を務めた。ゲーリングはヨーロッパ中で数千点もの美術品を略奪した。

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パトリシア・カドギエン氏とその夫は昨年9月、自宅の捜索でがこの絵画が見つからなかったため、隠匿罪で起訴され、自宅軟禁下に置かれた。
しかし、4日にマル・デル・プラタで行われた審理で、2人に対するすべての刑事訴訟手続きは停止された。
関係する家族と検察の間で合意された内容によると、パトリシア・カドギエン氏は作品に関するすべての権利を放棄するほか、地元の病院に480万ペソ(約1250万円)を寄付しなければならない。
「コレオーニ伯爵夫人」としても知られる「婦人の肖像」は、後期バロック期のイタリア人画家ジュゼッペ・ギスランディの作品とされている。
しかし、専門家たちはこの作品の由来に疑問を呈しており、一部の学者は同時代のイタリア人画家ジャコモ・チェルティの作品だと主張している。















