英俳優ティム・カリーさん死去、80歳 「ロッキー・ホラー・ショー」や「IT」で人気

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イアン・ヤングス文化記者
ミュージカル映画「ロッキー・ホラー・ショー」で奇抜なフランク・N・フルター博士を演じたことで知られるイギリス人俳優ティム・カリーさんが25日、死去した。80歳だった。
カリーさんは同博士の役を、映画に先立ち、英ウェストエンドでのミュージカルでも演じた。映画は1975年に公開され、現在もカルト的な人気を保ち続けている。
1990年には、スティーヴン・キング氏の小説を原作としたテレビドラマ「IT/イット」で恐ろしいピエロのペニーワイズを演じた。1996年公開の子ども向け映画「マペットの宝島」では、海賊のロング・ジョン・シルヴァーを演じた。
他の出演作には、「アニー」、「レッド・オクトーバーを追え」、「ホーム・アローン2」、「最'新'絶叫計画」などがある。米ブロードウェイでも多くの舞台に出演し、トニー賞に3回ノミネートされた。
長年のマネージャーであり友人でもあるマーシャ・ハーウィッツさんは、カリーさんが「8月25日にロサンゼルスのトルーカ・レイクにある自宅で安らかに息を引き取った」と明らかにした。
米ロサンゼルス市警察はBBCニュースに対し、現地時間25日午後11時23分に、80歳の男性の死亡に関する捜査のため、警察官が出動したと述べた。
博士役に独自の個性吹き込む
1946年に英ウォーリントンで生まれたカリーさんは、大学卒業後の1968年、ロンドンで初演された画期的なロックミュージカル「ヘアー」で、俳優としてのキャリアをスタートさせた。
1973年、「ヘアー」で共演したリチャード・オブライエンさんに、自身の新作ミュージカルのオーディションを受けるよう依頼された。オブライエンさんはその後、派手なランジェリー姿の「スイートな異性装家」フランク・N・フルター博士役に、カリーさんを抜てきした。
「ロッキー・ホラー・ショー」は1973年、ロンドンのロイヤル・コート・シアター2階の小劇場で初演を迎え、カリーさんはこの騒々しい科学者に独自の個性を吹き込んだ。
この作品の人気は雪だるま式に高まり、映画化も実現した。映画版にはスーザン・サランドンさん、バリー・ボストウィックさん、そしてオブライエンさん自身も出演している。
公開当初は劇場で大ヒットとはならなかったものの、ファンの間で人気を博し、映画史上最長の劇場公開記録を保持している。
ヒロインのジャネット・ワイスを演じたサランドンさんは26日、カリーさんを「面白くて、セクシーで、独創的」と称賛した。
今年ブロードウェイで再演された「ロッキー・ホラー・ショー」でフルター博士を演じた英ウェールズ出身のルーク・エヴァンスさんは、カリーさんを「力強く、明るく激しい炎であり、この上ない魅力の持ち主」と評した。
エヴァンスさんは、最近カリーさんに送った手紙を公開。その中でエヴァンスさんは、カリーさんの恐れを知らない姿勢と、「これほど長く愛される作品を生み出し、何世代にもわたる俳優たちに、自分が思っていたよりも少し勇敢になるよう刺激を与えてくれたこと」に感謝の意を表した。
「あなたと比較されることは、私がこれまで受けた中で最高の褒め言葉の一つです。とはいえ、誰もあなたに匹敵できるとは思えません」と、エヴァンズさんは手紙につづった。
ブロードウェイの「ロッキー・ホラー・ショー」の公式アカウントも、カリーさんに「世界に少しばかり多くの自由、少しばかり多くの恐れない心を与えてくれ、涙を通して、それを実現する勇気を与えてくれた」と追悼した。これは、同作のフランク博士の有名なセリフ「夢を見るな、それになれ(Don't dream it, be it)」へのオマージュだ。

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カリーさんはこのほか、1982年のミュージカル映画「アニー」でミス・ハニガンの兄の詐欺師を演じた。1985年に公開されたミステリー映画「クルー」にも出演。ファンタジー映画「レジェンド」ではトム・クルーズさんと共演した。1995年のゴリラを題材にしたスリラー映画「コンゴ」にも出演している。
舞台では、1981年にブロードウェイで初演された「アマデウス」でモーツァルト役を演じ、初のトニー賞ノミネートを果たした。1993年の「マイ・フェイバリット・イヤー」と、2005年のモンティ・パイソンさんのミュージカル「スパマロット」でも、トニー賞にノミネートされた。

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2008年のビデオゲーム「コマンド&コンカー:レッドアラート3」での演技は、インターネット上の新世代の間でカリーさんを有名にした。
カリーさんが演じた架空のソヴィエト連邦首相の、「私は逃げるつもりだ。資本主義に汚染されていない唯一の場所へ……宇宙へ!」というセリフは、その大げさな言い回しと、途中で笑いをこらえようとする様子が注目され、伝説的なネットミーム(写真や動画を面白おかしく加工したもの)となった。
その場面の動画の一つはユーチューブで1000万回以上再生され、ソーシャルメディア上で際限なく共有されている。
「数えきれないほどのダイナミックな個性」
カリーさんの代理人は死去を伝える声明の中で、「彼は50年以上にわたり、コメディー、ホラー、ドラマ、音楽の間を自在に行き来し、数々のダイナミックなキャラクターで、自身と多くのファンを楽しませてきた」と述べた。
「ポップカルチャーにこれほど多くの明確な足跡を残した俳優はほとんどいない。2012年に重度の脳卒中を患ったにもかかわらず、彼はアーティストとして、そして最近では作家として、その功績を積み重ね続けた」
「彼は他に類を見ない華やかなキャラクターと、色彩豊かな舞台パフォーマンスで広く知られていた。しかし、彼を知る人々にとって最大のレガシーは、その好奇心旺盛で広い視野と、寛大で優しい心だった。この二つは彼が息を引き取る瞬間まで開かれたままで、期待に満ちていた」
「アニー」で共演したキャロル・バーネットさんは、ソーシャルメディアでカリーさんの出演シーンのクリップを共有し、「彼ほど愛すべき悪役を演じられる人はいない」と書き込んだ。
「ホーム・アローン2」で、カリーさん演じる傲慢(ごうまん)なホテル・コンシェルジュの後輩を演じたロブ・シュナイダーさんは、カリーさんの死に「ひどくショックを受けた」と語った。
「素晴らしい個性派俳優、ティム・カリーが舞台を去った」と、シュナイダーさんは追悼した。
「舞台と映画の両方で真の才能を発揮した彼は、片方の眉毛だけで、ほとんどの俳優の全身よりも多くのことを語ることができた。彼の演技を間近で見ることができたのは、私にとってかけがえのない経験だった。彼のそばにいるだけで、誰もがより良い人間になれたような気がした」
「類まれな才能」
カリーさんは2012年に重度の脳卒中を起こし、以降は車椅子で生活していた。声優業に専念し、映画関連のコンベンションにも引き続き出席した。
映画「クルー」で共演したマイケル・マッキーンさんはソーシャルメディアで、カリーさんとの最後の会話は「人生と愛と笑い」についてだったと語った。
「彼が陥っていた深刻な肉体的苦痛は今、終わりを迎えた。これは幸いなことだ。私たちにとっての幸いは、ティム・カリーが私たちの人生にいてくれたことだった。安らかに眠れ、友よ」と、マッキーンさんは追悼した。
カリーさんは昨年、「Vagabond(直訳:放浪者)』というタイトルの回顧録を出版した。
出版元のグランド・セントラル・パブリッシングは、「類まれな才能を持ち、その並外れたキャリアで何世代にもわたる観客に消えることのない足跡を残したティム・カリーの逝去に、私たちは深い悲しみを覚えています」と述べた。
「彼の作品を出版できたことを光栄に思います。また、彼が読者と分かち合った物語、想像力、そして喜びに感謝しています」
「彼のご家族、そして世界中の数えきれないファンの皆様に、心からお悔やみ申し上げます」
追加取材:トム・リチャードソン記者、ナルディン・サアド記者









