ニュージーランド・オークランド市、慰安婦像の設置を取り下げ 日本の抗議受け

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サイモン・アトキンソン、ケリー・アン
ニュージーランド・オークランド市の地区議会は28日、第2次世界大戦中に日本によって性奴隷にされた、いわゆる慰安婦を象徴する像の設置計画を却下した。
日本の在ニュージーランド大使館はかねて、オークランド市内の公園に慰安婦像を設置することが、両国の外交関係に「重大な影響を及ぼしかねない」と警告していた。
空席の椅子の隣に座る少女の青銅像は、韓国のNGO「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」が、ニュージーランドに寄贈したものだ。
戦時中、20万人以上の女性や少女が日本兵のために売春を強制された。その大半は朝鮮半島の人々だった。
この推計には、中国大陸、フィリピン、インドネシア、台湾の女性も含まれる。
オークランド市議会の土地・不動産諮問部門の責任者キム・オニール氏は、BBCへの声明で、「公開協議と寄せられた意見から、この計画にはコミュニティーからの支持が欠けていることが示されたため」、市議会職員がこの提案の却下を進言したと述べた。
計画はその後、デヴォンポート・タカプナ地区議会で否決された。
これに先立ち、ニュージーランド政府は、日本がこの問題について「正式に申し入れを行った」ことを認めた。そのうえで、公共の場にある像や記念碑に関する決定は、地方自治体とコミュニティーが行うものだとした。
大澤誠・駐ニュージーランド大使は、オークランド市議会に宛てた書簡で、「(この像が)ニュージーランドの素晴らしい多民族・多文化社会の中に、そしてニュージーランドで平和に共存している日本人と韓国人のコミュニティーの間に、分断と対立を引き起こすのではないかと懸念している」と書いた。
大使は、日本は「この問題の存在を否定したり、矮小(わいしょう)化したりするつもりは一切ない」と述べた一方で、日本当局は長年にわたり、韓国との外交問題に「真摯(しんし)に取り組んできた」とも付け加えた。
オークランドで慰安婦像の設置を呼び掛けてきた「アオテアロア・ニュージーランド・スタチュー・オブ・ピース」は、当局が提案を退けたことを「残念だ」と語った。
同団体はフェイスブックに載せた声明で、「私たちは、ジェンダーに基づく暴力や紛争に関連する暴力の被害者と共に立ち続けるという確固たる決意を持ち、祖母たちの遺産を引き継いでいく」とした。
同様の像は世界各地に設置されている。最初の「平和の少女像」は2011年、ソウルに建立された。
一方2018年には、アメリカのサンフランシスコ市が同様の記念碑を展示したことをめぐり、日本の大阪市が同市との「姉妹都市」関係を解消した。











