ハイチ地震、死者1400人超に 熱帯性低気圧の接近で土砂災害の懸念

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カリブ海の島国ハイチで14日朝に発生した大地震で、16日までに少なくとも1419人の死亡が確認された。負傷者は約6900人以上。行方不明者の数はわかっておらず、現場では救助隊による生存者の発見が急がれている。
マグニチュード(M)7.2の地震は14日午前8時29分(日本時間午後9時29分)ごろ発生。米地質調査所(USGS)によると、震源地はサンルイ・ドゥ・スドの町から約12キロ。首都ポルトープランスからは、西に約125キロ。震源の深さは10キロ。
強い揺れは住民が密集するポルトープランスや、近隣諸国でも感じられた。
ハイチが進路となっている熱帯性低気圧「グレース」は、16日遅くに、地震の被害が最も甚大な地域を通過する見込み。
「グレース」がもたらす大雨により、地滑りが発生する恐れがある。
地震の影響ですでに通行できなくなっている道路は、この雨でさらにダメージを受ける可能性がある。援助チームは「グレース」が通過する前に、必要な物資を被災地域に届けようと急いでいる。


ハイチのすべての沿岸地域および隣国ドミニカ共和国には、熱帯性低気圧警戒警報が発令されている。
各国の救助チームが到着
現地にはアメリカやチリの捜索救助チームやキューバの医療チームが入り、支援活動にあたっている。メキシコからも捜索救助チームがハイチに向かっている。
人道支援団体は、生存者には飲料水やシェルターが必要だとしている。地震の影響で家を失った人は3万人以上に上ると報じられている。

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この地震で、住宅や学校、教会を含む多くの建物が倒壊した。現地の病院には負傷者があふれ、物資が不足している。
世界的にも貧しいハイチでは7月に大統領が暗殺されたばかりで、すでに政治的危機に見舞われている。今回の地震で、同国が抱える問題がさらに悪化することとなる。
最も被害が大きかったと思われるのはハイチ南西部で、とりわけレカイ市周辺の被害が甚大だった模様。
地震前後の状況:レカイのホテル(2020年1月24日と2021年8月15日)
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地震前後の状況:ジェレミー大聖堂(2021年8月14日と2021年8月15日)
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ソーシャルメディアに投稿された動画には、住民らが壊滅状態の建物から犠牲者らを懸命に引き出そうとしている様子が映っている。
レカイにある米聖公会教会のアビアド・ロザマ大執事は米紙ニューヨーク・タイムズに、「通りは悲鳴であふれている。誰もが探し求めている。愛する人を、物資を、医療の助けを、水を」と話した。

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大坂選手が連帯を表明
アリエル・アンリ暫定首相は14日、「広範囲に被害」が出ているとして、1カ月間の非常事態宣言を発令。国民に「連帯を示す」よう求めた。
一方、キリスト教カトリック教会のローマ教皇は15日、犠牲者に祈りを捧げ、救援が間もなく届くことへの期待を表明した。
ハイチ系アメリカ人の父親を持つテニスの大坂なおみ選手はツイッターで、ハイチへの連帯を示した。
米ウエスタン&サザン・オープンに出場する大坂選手は、「私は今週トーナメントに出場しますが、賞金全額をハイチの緊急支援に送ります。私たちの祖先の血は強い。立ち上がり続けます」と述べた。


14日の地震の後も余震が確認された。USGSは当初、この地震で数千人の死傷者が出る可能性があると警告していた。
2010年のハイチ地震では20万人以上が犠牲になり、国のインフラや経済を大きく破壊した。






