中国、アメリカのイラン港湾封鎖は「無責任で危険」と非難

画像提供, Reuters
ジェイムズ・グレゴリー
中国政府は14日、アメリカによるイラン港湾の海上封鎖を「無責任で危険だ」と非難した。中国外務省は、この動きが「ただでさえもろい状態にある停戦合意を損なう」と主張。アメリカとイスラエルの攻撃に対抗してイランが事実上封鎖した重要航路のホルムズ海峡で、通過する船舶の安全をさらに危険にさらすとした。
中国外務省の郭嘉昆報道官は記者会見で、「海峡の状況緩和の条件を根本的に整えるには、包括的な停戦を実現し、戦争を終らせる以外に方法はないと、中国は考えている」と述べた。
「中国は全当事者に対し、停戦の取り決めを順守し、対話と和平交渉という全般的な方向性に専念し、地域情勢の緩和促進のため実務的に行動し、海峡の通常の航行をできるだけ早く回復させるよう求める」とも、報道官は述べた。
郭報道官はこのほか、中国がイランに新しい防空システムを供与する準備を進めているとの報道について、「完全な作り事だ」と一蹴した。
ドナルド・トランプ米大統領は、中国がイランに軍事支援を提供した場合、中国製品に50%の関税を課すと警告している。
郭報道官は、「アメリカがこれを口実に中国に対する追加関税を課すことに固執するならば、中国は必ず断固とした対抗措置を取る」と述べた。
アメリカによる封鎖は13日に発効した。この前日には、パキスタンが仲介したアメリカとイランの協議が決裂している。
封鎖措置について、トランプ氏は、イランに核開発の野心を放棄させるためのものだと主張している。専門家の中には、イラン産原油を最も購入している中国に圧力をかけ、イラン政府に海峡の開放を促す狙いがあるとする人もいる。

イランの国連大使はアメリカによる封鎖を、イランの主権に対する「重大な侵害」だと非難している。
これまでのところ中国の船舶は、海峡を通過できている数少ない船の一部だった。海峡通過のために、イランに通行料を支払っていたかどうかは明らかになっていない。
アメリカによる封鎖は、中国への石油供給を断ち切り、中国経済に広範な影響を及ぼす可能性がある。
中国の主張に先立ち、J・D・ヴァンス米副大統領はホルムズ海峡をめぐるイランの封鎖について「経済的テロ」だと非難していた。イランは先月以降、通過する船舶を実際に攻撃し、さらに攻撃すると脅してきた。
ヴァンス氏は米FOXニュースに対し、「合衆国大統領が示したように、こちらも同じように対抗できる」と述べた。「イランが経済的テロを実施しようとするなら、こちらはイランの船舶は1隻も外へは出さないという、単純な原則を順守する」。
アメリカは、イラン以外の港との往来のために海峡を利用する船舶を軍が妨害することはないとしている。イラン沿岸近くで米海軍艦船を危険にさらすよりも、オマーン湾やインド洋で海軍を展開し、イランの湾岸港湾を封鎖しようとしている。
しかし、BBCヴェリファイ(検証チーム)が分析した航行データによると、14日には少なくとも4隻のイラン関連船が海峡を通過した。
一方、原油価格は14日に1バレルあたり100ドルを下回った。
アメリカとイランの間の不安定な停戦は、4月8日に発効して以来、維持されている。ホルムズ海峡の地位や、停戦にレバノンが合意に含まれているかどうかが、両国の間で争点となっている。
イスラエルは、停戦が適用されるのはイランのみだと主張。イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派武装勢力ヒズボラに対する激しい攻撃を継続しており、レバノンではこれまでに何百人も殺害している。
こうした中、レバノンとイスラエルの当局者による直接協議が14日、米ワシントンで行われた。両国が直接的に対話したのは1993年以来初めて。











