コーミー元FBI長官に3回目の刑事訴追 防衛情報を流出させたと米司法省

ダークジャケットを着たコーミー氏が斜め前方を見ながら口を軽く開いている
画像説明, ジェイムズ・コーミー氏(2023年5月30日、米ニューヨークのイベントで)
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サリーン・ハベシアン

アメリカの司法省は、かつて連邦捜査局(FBI)長官を務めたジェイムズ・コーミー氏を、国家防衛情報を流出させた疑いで訴追した。26日に公開された裁判文書から明らかになった。

司法省がコーミー元FBI長官の刑事訴追に踏み切ったのは3回目。同氏はドナルド・トランプ大統領を長年批判していることで知られる。

3ページにわたる裁判文書では、2件の罪状が挙げられているが、詳細はほとんど記されていない。コーミー氏の弁護士は別の裁判文書で、この事件は同氏がFBI長官だった2016年10月に米紙ニューヨーク・タイムズに機密情報を流したとされる件に、端を発しているとしている。

コーミー氏は26日、オンラインプラットフォーム「サブスタック」に投稿した動画で、あらゆる不正行為も否定。訴追は「とんでもない権力乱用」だと批判した。

コーミー氏は、「司法省のとんでもない(権力)乱用でなければ、ほとんど笑い話で済むことだ。しかし私たちは、こうした事態に無感覚になってはいけない」と主張。

「私は何も変わっていない。無実のままだ。これらの人々を相変わらず恐れていないし、連邦司法の独立をいまも信じている」と述べた。

コーミー氏の弁護士のパトリック・フィッツジェラルド氏は声明で、司法省が今回の訴追で取り上げた、トランプ政権1期目の10年前に機密情報がニューヨーク・タイムズに流出したとされる件について、検察の2チームが捜査したと説明。「そのどちらでも、誰も起訴すべきではないと、政府は判断した」とした。

そして、裁判所に提出された文書は「犯していない罪で、コーミー氏を訴追しようとしている」とした。

コーミー氏は今回、検事が直接提出する「犯罪情報」と呼ばれる公式文書によって首都ワシントンで訴追された。

これは、刑事事件の起訴とは異なる。起訴は、宣誓した市民らからなる大陪審が十分な証拠があるかを審査し、承認する必要がある。

コーミー氏はトランプ政権の1期目、ロシアが2016年大統領選挙に干渉した疑惑に関する捜査をFBIが開始した後に解任された。

以来、トランプ氏は繰り返し、コーミー氏の訴追を求めてきた。

コーミー氏が最初に起訴されたのは、2025年9月だった。議会で虚偽の証言をし、議事を妨害した罪で、連邦大陪審が起訴した。

この事件では、浜辺の貝殻が「86 47」と読めるように並べてある写真を、コーミー氏が2025年にインスタグラムに投稿したことが問題となった。

「86」は俗語で「取り除く」という意味があることから、検察はこの投稿が第47代大統領のトランプ氏に対する暴力を助長するものだと主張した。

コーミー氏は、一切の不正行為を否定し、自分は数字の意味を知らなかったとした。同時に、訴追は政治的な動機によるものだと非難した。この事件の裁判は現在も続いている。