英フェアフォード空軍基地事件、2容疑者が出廷 イランの関与疑われるなか起訴

チェック柄のシャツと黒いキャップを着用し車椅子に座った男性が前方を見ている。その後方で、グレーのジャージを着用した男性が同じ方向を見ている
画像説明, 出廷したモハメド・アブドゥルカリム容疑者(左)とヌーマン・エスギル容疑者のスケッチ画(27日、英ウェストミンスター治安判事裁判所)
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英空軍フェアフォード基地の近くで先月発生した、イランの関与が指摘される事件で、再逮捕されたイギリス国籍の男性2人が27日、ウェストミンスター治安判事裁判所に出廷した。共に、2023年国家安全保障法に基づき、起訴された。

ロンドン・ウェストミンスター在住のモハメド・アブドゥルカリム容疑者(24)は、チェック柄のシャツ、ジーンズ、野球帽を身に着け、車椅子に乗って法廷に現れた。その後、自らの氏名と住所を確認した。

同容疑者は、外国の情報機関に協力した罪で起訴された。この情報機関について、警察はこれまで、イランのものだとの見方を示している。

同じくウェストミンスター在住のヌーマン・エスギル容疑者(24)は、灰色のスウェットシャツを着て被告席に立ち、氏名と住所を確認した。

エスギル容疑者は、イギリスに害を及ぼす目的で立ち入り禁止区域に侵入した罪で起訴された。この侵入は、フェアフォード基地近くで他の4人の男性と共に逮捕される約1カ月前の8月22日に、「偵察」目的で行われたとされる。

エスギル被告は拘束されたままだが、アブドゥルカリム被告は旅券提出などを条件に保釈された。

次回の公判は、11月20日にロンドンの中央刑事裁判所で開かれる。

動画説明, ウェストミンスター治安判事裁判所を後にするモハメド・アブドゥルカリム被告(※音声はありません)

この事件は、9月27日に発生。米軍が運用する空軍基地付近で不審なバン3台が目撃され、重大事態が宣言された。

基地周辺では住民数十人が避難し、大規模な封鎖線が張られた。バンから爆発物は見つからず、警察はガソリンを押収した。

裁判では、「Fuel2You」のロゴが入ったバンが基地近くで目撃されたとの説明があった。このバンは早朝、国防省警察の封鎖線に遭遇し、別の場所へ進路を変えたという。

警察が現場に急行し、男性5人を爆発物取締法違反の疑いで逮捕した。警察はその後、そのうちの1人が警察に通報し、何が起きているか説明したと明らかにした。

保釈後に再逮捕

エスギル被告は、基地付近で逮捕された5人のうちの1人。その後、テロ行為の準備も逮捕容疑に追加された。

5人は全員、翌日に保釈された。エスギル被告は今月20日、再逮捕された。

同じ日、イギリスとイランの二重国籍者の25歳の男性も、外国情報機関に協力した容疑で再逮捕された。この人物はその後、起訴されることなく釈放された。ただ、当初の逮捕でかけられたテロ行為の準備容疑をめぐっては、保釈が続いている。

この事件ではこれまで、対テロ警察の捜査によって男性8人が逮捕されている。

ローレンス・テイラー警視総監補は、容疑者らの保釈など、対テロ警察トップの対応は時に「非論理的」に見えるかもしれないが、「そこには必ず正当な理由や根拠がある」と強調。

「今回の件では、こうした決定によって捜査が迅速に進み、より確かな証拠が得られ、最終的に、今日発表した起訴に持ち込むことができた」と付け加えた。

保釈をめぐっては、アメリカのドナルド・トランプ大統領が当時、「驚いた」、「私たちなら彼らを釈放しなかっただろう」と述べた。

イランの指示と思われる事案を確認と

テイラー警視総監補は、対テロ警察が「ここ数カ月で、イラン政府の指示によると思われるさまざまな事案」を確認していると述べた。

イランはこれまで、フェアフォード基地での事件への関与を否定している。

この基地は数十年にわたり、米空軍(USAF)の前線作戦拠点として使用されてきた。

アメリカはここ数カ月、この基地からB-1爆撃機とB-52爆撃機を中東に派遣している。アメリカは、イランに対する防衛攻撃での同基地の使用許可をイギリスに求め、イギリスがこれを認めていた。

アメリカは同基地の近くで起きた今回の事件後、すべての爆撃機をアメリカ本土に引き上げている。

トランプ氏は、基地に対する「いくらかの脅威」があったため爆撃機を移動したと述べたが、具体的な中身は明らかにしていない。