英作家で元政治家のジェフリー・アーチャー氏が死去、86歳

ダークスーツ姿の白髪の男性が、口を閉じ、右の方を見ている
画像説明, ジェフリー・アーチャー氏
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イギリスのベストセラー作家で元政治家のジェフリー・アーチャー氏が5日、死去した。86歳だった。

アーチャー氏は50年にわたる作家人生で、書籍の累計発行部数が3億冊を超えた。代表作に「クリフトン年代記」や「ケインとアベル」などがある。故郷サマセット州ウェリントンを舞台にした作品を多く執筆した。

英出版社ハーパーコリンズは声明で、アーチャー氏が5日、執筆の合間に「自宅で突然、そして安らかに」亡くなったと発表した。

アーチャー氏は1940年4月15日にロンドン北部で生まれ、間もなくサマセット州ウェストン・スーパー・メアへ移り住んだ。アーチャー氏の家族はそこで、英コメディアンのジョン・クリーズ氏の母親から家を購入した。

1969年、アーチャー氏はリンカンシャー州ラウス選挙区選出の下院議員になった。5年間務めた後、保守党の副幹事長に就任した。

しかしその後、アーチャー氏の政治活動は中断されることとなった。同氏は1987年に英紙デイリー・スターを相手取った名誉毀損(きそん)訴訟において、虚偽の証言と不正行為を行ったとして、2001年に偽証罪および司法妨害の罪で禁錮4年の実刑判決を受けた。

この名誉毀損訴訟では、アーチャー氏は50万ポンドの損害賠償金を勝ち取っていた。

2003年に釈放されると、上院議員として活動を再開させ、2024年に引退した。

ハーパーコリンズによると、アーチャー氏の最後の書籍「アダムとイヴ」は今週発売の予定。同社はアーチャー氏を「偉大なストーリーテラー」と評し、読者こそが「彼にとってのすべてだった」とした。

また、アーチャー氏が4日にロンドンのレスター・スクエア・シアターを訪れ、英司会者ジャイルズ・ブランドレス氏とともにファン向けのサイン会を行っていたことも明らかにした。

ブランドレス氏は、「つい昨日、私はジェフリー・アーチャーと新作小説を祝うイベントを開催した。これが最後の作品になると彼は言っていた」と、ソーシャルメディアに投稿した。

「彼は最高に素晴らしく、活気に満ちあふれ、満員の会場で大歓声を受けていた。彼は面白くて、魅力的で、自虐的なところもあった。最後まで偉大な語り手であり続けた」

アーチャー氏は先週、最後の著書のプロモーションのため、母校も訪れていた。

「ここへ戻ってこられて本当に素晴らしい気分だ。図書館へ向かう途中で少年や少女たちを見て、『あの子たちが次の世代なんだ』と思った瞬間に胸が熱くなった」と、アーチャー氏はウェリントン校で語った。

アーチャー氏は10日にチェルトナム・フェスティバルに出席し、最後の小説について語る予定だった。

ハーパーコリンズによると、アーチャー氏と妻メアリー氏は今年、結婚60周年を迎えた。

夫妻には2人の息子と、5人の孫がいる。

スーツ姿のアーチャー氏と、パールのネックレスを着けたサッチャー氏が並んで立ち、笑顔を見せている
画像説明, 保守党の集会でのアーチャー氏とマーガレット・サッチャー氏(右)

保守党のケミ・ベイドノック党首は、アーチャー氏の死は「大きな衝撃」だとソーシャルメディアに投稿した。

「この知らせを聞いて、とてつもなく悲しい。今朝、彼から素敵なメッセージをもらったばかりだった。個人的にも、彼は常に励ましてくれる存在だった」

ハーパーコリンズUKの最高経営責任者(CEO)で、長年アーチャー氏の編集者を務めたケイト・エルトン氏は次のように追悼した。

「ジェフリー・アーチャーの編集者でいられたことは、私の出版人生において、この上ない名誉の一つだった」

「彼は偉大なストーリーテラーであり、編集者にとって理想的な存在だった。並外れて勤勉で、一語一語を可能な限り完璧なものにするため草稿を何度も何度も書き直していた。優れた出版物を『チーム』で作り上げるという本質を体現する人だった」

元保守党のナディム・ザハウィ元財務相はソーシャルメディアへの投稿で、アーチャー氏を「親愛なる友人であり、並外れた人物」とたたえた。

「彼の物語を紡ぐ才能は、その機知、温かさ、そして尽きることのない活力と調和していた。ジェフリーと一緒だと、人生を退屈に感じる暇もなかった」